インデックスざるの会について同人誌再録コーナー> ゲームデザイン入門

●ゲームデザイン入門<第六版>
 ――1992.08.16 初版発行
 ――1997.08.15 第六版第三刷発行
 ――企画・編集 ざるの会

  ※基本的に原文のままHTML化してあります。



設計上のチェックポイント

◇使用上の注意

 全てのチェックポイントをクリアする必要は無い。
 元々、資源の有限性によりオールクリアは無理であるから、欠陥をカバーして余り有る長所があれば良い。総合評価が良ければ良いのである。
 但し、「長所に対しての市場の需要の存在」が絶対必要である事に厳重に注意しなければならない。理論的に成立していても、他ゲームとの競争上「短所をカバーする長所」になり得ない場合もあるのである。
 また、単一の特出した長所ではなく、中程度の複数の長所でカバーしようとしても、無理である事が多いので注意が必要である。


1)トータルデザイン

□ 1V4Cは確立されているか?
  →何が面白いのかが確定しているか?
  →何を伝えるのかが確定しているか?
  →何をやらせるのかが確定しているか?
  →何の能力を判定するのか、どうやって難易度を付けるのかが確定しているか?
  →どのような思考をさせるかが確定しているか?
□ 視野(対象市場)を広げ過ぎていないか?
  →対象を広げようとして下手にゲーム性を崩すと逆効果!
  →採算ラインに乗る集団をできる限り絞り込むことがポイント!
  →ターゲットの客層・題材・ゲーム性が統一されているか?
□ その「面白さ」をプレイヤーはそのタイプのゲームに求めているのか?
  →その「面白さ」をより徹底的に追求できる他ジャンルはないか?
   (競合すると勝てない事に注意!)
  →一つの「面白さ」に特化する事が重要!
□ 題材の中から、面白い部分だけをモデリングしているか?
  →リアルであっても不快な部分はないか?
□ 構造の見通しが良すぎないか?
□ 「取っ付き」の良い外見をしているか?
□ 「見る」快感に依存していないか?
  →遊んで楽しくなければ金は入らない。


2)「見る」

□ 感情移入できるか?
  →「どんな世界で誰が何をしているのか」が容易に理解できるか?
  →記号化レベルが統一されているか?
  →題材は適切か?(負の感情移入を招いていないか?)
□ 出力は後ろから見ていても気持ちが良いか?
  →素材は魅力的か?
  →素材にインパクトがあるか?
□ グラフィックは「演技」しているか?
  →デフォルメされているか?
  →出力は正しく意味を表現しているか?
   (適切な記号化がなされているか? 例えば、殴るパターンがちゃんと殴っているように見えるか?)
□ 版権(キャラクター)物は「版権」のアイデンティティーを活かしているか?
□ 異なる意味の「表現」の差を明確に出しているか?
□ 表現上の展開にメリハリがついているか?
□ 表現に充分なバリエーションがあるか?


3)「いじる」

□ レスポンスの再現性は高いか?
□ 基本動作は気持ち良いか?
□ バリエーションは充分にあるか?
□ 異なる入力には異なる出力を返しているか?
□ 入力と出力の因果関係が明白か?
□ プレイヤーが操作できない時間を少なくしているか?
□ 直感的に理解できる操作系か?


4)「勝つ」

□ 勝利条件は直観的に理解できるか?
□ 駆け引きの選択肢を充分に用意しているか?
  →すぐに最善手が見つかってしまわないか?
□ 駆け引きは成立しているか?
  →すぐに膠着状態に陥らないか?
  →選択肢には必ず一長一短があるか?
  →「後出し」有利になっているか?
  →プレイヤーが因果関係を想定できるか?
□ 「相手」は複雑でバリエーションがあるか?
  →簡単に見切れないようになっているか?
□ 「勝利」を適切に褒めているか?
□ 「相手」と「世界法則」を混同していないか?
  →卑怯な地形とトラップはないか?
□ 駆け引きの密度は高過ぎず低過ぎず適度であるか?
□ 駆け引きの展開にメリハリがあるか?
□ 記号化レベルと世界法則が遊離していないか?
□ プレイヤーに異種判断の並行処理を要求していないか?
□ 難易度のソフトコントロールをやりすぎていないか?
□ 直列のモードゲームになっていないか?
□ 「ルール」は単純明快で明白か?
□ 「こうやれば勝てる」がプレイヤーに伝わるか?