ルリビ♂の羽根色

投稿者:Asoh (発言番号213 / 2005年01月13日 00時15分)

 ルリビ♂の羽根色のことで質問があります。
1/10に nakamuraさんがご覧になったルリビ♂は、腰の青が綺麗な幼鳥だったとのこと。と言うことは、第2回冬羽なのでしょうか?

 そもそもルリビ♂の第1回冬羽に換羽する前の幼羽って見たことがないのですが、どんな羽色なんでしょう?(繁殖地の高山へ行けば、見られるのでしょうが)

 第1回冬羽への換羽を終えたら、他の鳥と同じように、もう幼鳥とは呼ばれないのでしょうか? それともルリビ♂は、決定羽(成鳥羽)が3年ぐらい経たないと揃わないので、それまでは幼鳥と呼ばれるのでしょうか?


re: ルリビ♂の羽根色

投稿者:nakamura (発言番号216 / 2005年01月13日 00時29分)

 見た個体は一瞬♀と思いましたが、腰のあたりに青みがあることと、尾羽の青色が濃いことから♂と判断しました。

 一般に、その年に生まれた雛が、幼羽から換羽して第1回冬羽になるまでを幼鳥と言うのであれば、成鳥(ルリビの場合、3年ほどかかるらしい)になるまでは若鳥というべきかも知れません。

 繁殖地の高山でも、はっきり幼羽とわかる個体を判別できたことはありません。尤もルリビは、夏は意外と見にくいのです。

 ルリビ♂の、幼羽から4年目の成鳥までの写真を載せた本を見たことがあるのですが、今、手元に見つかりません。見たのは、第1回冬羽なのかも知れませんね。ETさんの意見が聞きたいところです。


re: ルリビ♂の羽根色

投稿者:ET (発言番号217 / 2005年01月13日 00時30分)

 ルリビタキのオスの年齢判定にはいつも頭を悩まされます。標識調査で手に取ってみても、時には雄か雌かわからないことさえあり、ベテランの方もほとほと頭を悩まされています。さらには、最近は情報が出回りすぎてますます混乱しているように思えます。

 さて、そもそも「幼鳥」ということばの定義自体が、本によって「多くの場合、生後満1年の繁殖を迎えるまで」とするものと、「第1回冬羽に換羽するまでの幼羽の時期」とするものの2通りあります。とりあえず、自分は標識調査の時には鳥の年齢は成鳥(Adult)か幼鳥(Juvenile)かで記載し、第1回冬羽は幼鳥として記録しています。ただし、ルリビタキオスの第1回冬羽の判定はきわめて難しく、手に取ってみてもメスとの決定的な違いはなかなか分かりません。

 ルリビタキのオスの年齢と羽色に関してはバーダーの1997年12月号に特集があり、何枚ものカラー写真を使って説明が書いてあるのですが、説明抜きで写真だけ見るとよくわからないのが現状です。(私の理解不足かもしれませんが・・・)とりあえず、理解できていることだけ書きますと、雄と雌の違いは、
 @腰の青みの濃さ 
 A脇のオレンジの鮮やかさ、そして
 B小雨覆に青みが出るかどうかです。
これも相対的なものなので、数多くの個体を見比べないとなかなか自信を持って断言することはできないのですが、とりあえず、腰の青色が濃く、脇のオレンジが鮮やかで、多少なりとも小雨覆に青みが出ていればオスとしています。ただし、オスでも腰の青色が薄い個体や小雨覆にまったく青みが出ていない個体があります。個体差があるので、どこまでが第1回冬羽でどこからが第2回冬羽かは難しいところです。

 ちなみに、ルリビタキは生まれた翌年の繁殖期から、羽色は青くなくとも繁殖に参加します。よって、前述の基準では成鳥の扱いになります。そして、ご存じのように年を経るごとに青みが濃くなってゆき、第3回冬羽から第4回冬羽でやっと真っ青なルリビタキのオスが完成します。最後に青くなるのが初列風切の外弁らしく、こだわる人はこのあたりで第3回か第4回かを議論します。

 なお、第1回冬羽に換羽する前の幼羽ですが、頭から背にかけてが茶色のウロコ模様です。一枚一枚の羽毛の中心近くがうす茶色で、縁がこげ茶色をしているため、イメージとしてはトラツグミのような感じといえば想像できるかと思います。


re: ルリビ♂の羽根色

投稿者:nakamura (発言番号219 / 2005年01月13日 00時36分)

 幼鳥という用語ですが、割と安易に使っていたのかなという感じもします。ETさんの投稿を読むと、一筋縄ではいかないものだと感じました。ETさんにして難しいというのですから。

 「フィールドガイド・日本の野鳥」では、ルリビタキについては若鳥という表記になっています。若鳥という言葉は、カモメ類ではよく使われますが、一般の鳥ではあまり使いませんね。

 ちなみに、大型カモメ類では、
幼羽→第1回冬羽→第1回夏羽→第2回冬羽→第2回夏羽→第3回冬羽→第3回夏羽→第4回冬羽→成鳥
という過程を経て、特に第1回冬羽の判別は難しいようです。

 1/9に見た個体は、個人的には第3回冬羽と思います。先日、明治神宮で見た個体と、数年前に上高地で見た個体はもっと青かったように感じましたので(あくまでも個人的な感想)。


re: ルリビ♂の羽根色

投稿者:nomura (発言番号222 / 2005年01月29日 18時51分)

 ルリビ・オスの若年令時の色がメスと同じオリーブ褐色であることは、解説書に記載されています。性的二形はオスがメスの気を引くためであるとの説明では、繁殖可能な若令オスがメスと同色であることの説明がつきません。解説書の著者は、若令オスが成熟したオスからの攻撃を緩和するためではないのか?と推定しています。

 しかし、私は繁殖可能な若令オスが自分がオスであることをどのような方法でメスに知らせるのだろうか?と疑問に思っていました。
 nakamuraさんの観察から、時期によっては、若令オスにも部分的に青みを帯びる部分が生ずると知って疑問が半分解けました。
 ETさんの記述にある雌雄判別が難しい年齢にあるオスでも、繁殖期には一時的に部分的に青みを帯びるのではないか?と安易に想像しています。

引用文献:森の野鳥を楽しむ101のヒント、日本林業技術協会(2004年3月刊行)
 pp.160「年寄りほど派手に---ルリビタキのオス鳥」
 森本 元(立教大学大学院理学研究科動物生態学)

 ちなみに、同書の口絵写真にはルリビタキの成鳥、メス、若いオスの比較写真が掲載されています。