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[2006.12.31]
 企業再編と特許使用権。
 特許権を含む知的所有権が、排他的独占権として運用されている為に、企業再編や買収等によって競合関係に変化が発生した時に、知的所有権の利用権契約が、一方的に変更されるという状況が発生している。
 特許の使用を認めていた相手が競合他社に買収されて合併した場合、競合相手に特許の使用を認めなければならなくなるのは困る。そこで、契約終了を一方的に通告するとか、利用権の料金を合併成立以後は非常識な水準にまで引き上げて放棄させるといった手段が、普通に使われている。
 これは、本来、技術の適正な利用を目的とした知的財産権が、排他的独占権として運用されている為に発生している問題である。
 成立した特許権や実用新案や著作権については、権利所有者が登録した利用料を支払えば、誰でも使えるとするのが、本来の知的財産権の運用である。
 しかし、知的財産権が著作権をベースにしたために、排他的独占権であると解釈され、特許権や実用新案といったアイディアを保護する制度まで、市場独占の道具として利用されてしまっているのである。
 産業活力再生特別措置法の改正案で、成立している契約を一方的に解除することを禁止する条文を作るという話が流れているが、筋が悪い話である。
 問題の本質は、排他的独占権として運用されている知的財産制度にあり、そこを直さない限り、契約の更改の時に無理難題をふっかけることまでは禁止できない。
 特許権・実用新案権の取得を願う者は、その出願の際に、そのアイディアの利用料金を同時に出すべきであり、その価格を支払いさえすれば、誰でも利用できるという方向に、制度を修正するべきである。
 利用料金は、部品・パーツ(特許権の場合)、システム(実用新案の場合)の1個あたりの最低料金と、その販売価格に対する一定割合(例えば10%)との、いずれか高額な方というやり方で設定するのが望ましいし、権利成立期間中のインフレ・デフレに自動対応する為に、1個あたりの最低料金も、平均賃金をベースとしてその一定割合(実数倍)とするのが、望ましい。
 権利所有者が利用者の場合、権利料は営業費用と営業外利益の両方に載り、差し引きは0となる。しかし、本業の収益が下がり、副業である営業外利益が上がることから、本業重視の事業体ならば安く設定することになる。技術やアイディアを独占したい場合や開発重視の事業体ならば高く設定することになり、アイディアを開発した人やチームに対する報償の根拠が明確になる。
 このやり方は、著作物においても成立する([2002.4.12][2004.3.8])。インクのついた紙の束やプラスチックの円盤といった、情報の頒布だけの価値しかない物質媒体の製造コストを確実に回収する為には排他的独占的複製権を設定しなければならないが、インターネットの実用化以後、物質媒体は、情報の有料頒布媒体としては不用となっているのである。


[2006.12.30]
 ねぼーんにゅ。
 年内最後のゴミ収集の日なので大掃除をしたら、疲れきってしまったようである。
 そういうわけなので、二度寝に突入するのであった。ぐぅぐぅ(_ _ )zzzZZZ

 昨日の日記を修正。"なぜなら、発信者とされた側は、プロバイダー等がアクセスログの編集権を持っている事を理由に、不当な言い掛かりであると主張することになる。"を、"なぜなら、発信者とされた側は、プロバイダー等がアクセスログの編集権を持っている事を理由に、不当な言い掛かりであると主張することになる為である。"へ。


[2006.12.29]
 発信者の同意の無い個人情報開示は妥当か?
 プロバイダー等が、インターネットアクセスの利用者の個人情報を開示するには、裁判所の命令が必要とされている。しかし、実際には、発信者と見なされる人の同意が無ければ、開示は不可能となっている。
 この制度により、プラバシー侵害や著作権侵害の被害者であると主張する者が裁判に訴えても、発信者を特定できないという状況になっている。
 そこで、発信者の同意が無くても、その氏名や住所、電話番号、E-mailアドレス等を開示できるようにするという話が出ているらしい。
 しかし、発信者の同意が無いままでアクセスログ情報を元に、発信者の個人情報を開示することは、アクセスログの編集が自在にできるプロバイダー等は、無条件で被害者であると主張する者の共同正犯(連帯保証人)になるという事である。
 発信者の同意があれば、アクセスログに編集は無かったということを発信者が認めた事になり、裁判は、被害者と主張する者と発信者の問題になるが、同意が無いまま開示されて裁判になった場合、掲示板運営者やプロバイダー等は、被害者と主張する者の共同正犯(連帯保証人)となる。なぜなら、発信者とされた側は、プロバイダー等がアクセスログの編集権を持っている事を理由に、不当な言い掛かりであると主張することになる為である。結果として、編集していないことを証明することは不可能であるし、編集している事を証明することも不可能である事から、発信者を被告とする証拠は不完全となり、裁判は無意味となる。裁判を継続するには、アクセスログ以外の証拠を持ってこなければならないが、被害者と主張する者はそれが無いからプロバイダー等を巻き込んだわけであり、プロバイダー等が、被害者と主張する者以上に発信者を特定する情報を持っているわけが無い。つまり、プロバイダー等は、証拠能力の無い言い掛かりで発信者を犯罪者と断罪したことになり、被害者と主張する者はプロバイダー等に騙されて無関係な人を犯罪者として訴えてしまったとなる。プライバシー侵害や著作権侵害の加害者として訴えられた発信者の慰謝料請求の対象は、プロバイダー等に向かうことになる。
 発信者の同意を得てから開示するという手段は、発信者とされている人がアクセスログの証拠能力を認めるか否かという問題であり、発信者の同意を取ってから開示するのは、アクセスログの編集権を持つ掲示板運営者・プロバイダー等が、裁判沙汰において第三者の立場を維持する為に必要不可欠な手続きである。それを無くそうとするのは、世間知らずといわざるを得ない。
 総務省がこの件でパブリックコメントを募集するつもりらしいが、募集するしない以前の問題である。こんなに筋が悪いことを思いつく者が、実務裁量権を掌握しているのは、恐ろしいことである。総務省は旧内務省の直系であるが、もうちょっと世間を学ぶべきであろう。
 どの省庁にも世間知らずでダメなのがいるが、それを矯正する為に、わざわざ裁量権を持たせて泳がせ、世間に叩かせて治療するというのは、省庁内での教育が出来ていないということを暴露していることになり、省庁の権威を傷付けるだけである。


[2006.12.28]
 有価証券報告書に嘘が書かれてしまう問題の解決方法。
 ライブドアの53億円の虚偽報告で有名になった事案であるが、その後も、日興コーディアル(500億円の社債を発行、評価益140億円と虚偽報告)、NECエンジニアリング(売り上げ363億円を計上、営業利益93億円と虚偽報告)と、巨額の虚偽報告が続いている。
 有価証券報告書は、株主の選任した監査役が監査を行った上で公開されるのであるが、それを信じて購入した株主は、嘘の報告書を出して株価を吊り上げて売り逃げした株主によって騙されたことになる。
 手持ちの株券を一円でも高く売り抜ける為に、監査役や取締役に因果を含め、刑務所勤めをして来いと送り出すのでは、ヤクザの鉄砲玉と変わらない。
 新興市場を利用してのカス企業のIPOや、虚偽報告での吊り上げ等、手口は高等化しているが、やっていることの本質は変わらない。武闘派ヤクザが壊滅して、経済ヤクザに衣替えしただけでしかないのだ。まともに働いてもワーキングプアになるだけというのでは、短く太くという生き方を選ぶ者が増えるのは当然となる。
 一般に、株主の責任は投資した金額を上限とする有限責任であり、支配人や従業員の責任は実行為者として無限責任を負う。無限責任であるが故に、支配人や従業員の賃金・報酬は、株主への報酬である配当よりも優先される。しかし、この考え方では、支配人や従業員が、会社ぐるみで株価を吊り上げる為の偽装を行い、それに乗じて株主が売り逃げるという行為が行われた場合、騙されて高値で株式を買い取ってしまった人が、無限責任である支配人や従業員の責任を追及しても、無い袖は振れないという現実により損害を回復することが不可能となる。
 株式会社制度には、重大な欠陥が有ったわけである。
 この欠陥に対する根本的な解決策は無い。弥縫策としては、株式の売り手の責任範囲を広げ、虚偽報告が発生した場合には、買戻し義務を発生させるということぐらいであろうか。この義務は、その株式に付与された総会での議決権を最後に行使した権利主体が、その権利確定日の価格で行うという価格決定方法で行うしかないであろう。配当を受け取るならば議決権を行使して、嘘の報告をしないように圧力をかけなければならなくなる。現行の制度では、株主は、手持ちの株券を一円でも高く売り抜けることだけしか考えない。株主の権利ばかりを振り回し、株主の義務・責任が蔑ろにされているのである。
 株主にいかにして義務・責任を果たさせるかを考えなければ、株券や会社は詐欺の道具にしかならない。無責任な投機家が多いのは、株主に対する教育の不足が原因であり、その原因の根本には、不適切な制度が存在する。教育を充足させようとしても、制度の根本の間違いを正さない限り、無駄な努力にしかならない。制度の根本の間違いを正し、必要性を認識させた上でなければ、投資家を教育しようとしても馬の耳に念仏を唱えるようなものにしかならないのだ。


[2006.12.27]
 気が付くと、冬至が過ぎていた。
 一年で一番夜が長い日が過ぎたわけで、じょじょに、昼の時間が伸びていくことになる。一番夜明けが遅いのは、1月の上旬になる。1月の上旬には、近日点通過日があり、地球と太陽の距離が一番近くなるのであるが、地球の回転軸の傾斜により、この季節の北半球は日照時間が短くなる為に、冬となっているのである。
 一年で一番寒くなるのは、さらにその半月後であるが、どうやら今年の冬は暖冬らしい。
 寒いよりは暖かい方が好みなのだが、暖かすぎて困る人もいるようである。
 灼熱の真夏になっている南半球では、暑すぎて旱魃となっている。オーストラリアでは旱魃の影響で収穫が前年の9割減以上となり、先物の小麦を売っていた農家が自己破産しているらしい。気候変動や病害虫といったリスク要因で破産するのは、農業や畜産業の当然のリスクである。土地を手に入れれば誰でも始められるという点で参入障壁が少ないビジネスであるが、継続するには、人並み以上の努力が必要である。新規参入を定期的に受け入れるには、努力無き農家や畜産家を自然の脅威によって排除しなければならないのだが、単純に自然の脅威だけに任せるのでは、小作制度によって回避されてしまう。破綻するのは小作人だけで、小作人を入れ替えるだけで地主は変わらないという階層の固定が起きてしまうのである。自作農を増やし、かつ、新陳代謝を発生させるには、先物市場を利用しなければならない。


[2006.12.26]
 金融制裁解除と寧辺の核施設廃棄は釣り合うか?
 金融制裁は偽米ドル札の問題から発生している。したがって、アメリカが金融制裁を解除するということは、中朝国境付近で大量に出回っている偽米ドル札は、北鮮製では無いという結論が必要になる。
 金融制裁が北鮮の経済を締め付ける為だけならば、駆け引きの道具として使っても構わないのだが、残念なことに、金融制裁は、偽米ドル札の製造地が鴨緑江の南であるという問題なのである。
 中国は、偽米ドル札を作っているのは北鮮ではなく中国であると自白するつもりなのであろうか。
 中国政府の外交セクションは、自分達のやっていることを理解しているのであろうか。
 アメリカが金融制裁を解除するならば寧辺の核施設廃棄を考慮しても良いと、北鮮側が言ったとリークしているが、このリークで得られるのは、アメリカの頑なさのアピールではない。偽米ドル札を作っているのは中国であるという北鮮の主張を、中国自身が認めるという結果なのである。
 偽米ドル札を作っていたのが中国であるのならば、北鮮への金融制裁の一部が解除される可能性がでてくるが、確実に言えることは、中国への金融制裁が始まるという事だけである。
 中国は、反日闘士の子孫が共産党幹部という特権階級を形成し、集団指導体制という名目の寡頭制で統治されている。寡頭制は、独裁制よりも判断が遅れ、民主制よりも多様な意見や可能性の検討能力が劣る。寡頭制は、独裁制のマイナス面と民主制のマイナス面の両方が実現してしまう体制なのである。現在の中国は、この弊害が表面化しているのではないだろうか。


[2006.12.25]
 日本料理について。
 フランスはソース、中華は手間、日本は素材というのが、料理の世界における大きな区分である。
 素材を吟味した上に、ソースに創意工夫を凝らすというスタイルがたどり着いたのが、フランス料理である。
 有り余る人手を浪費し、素材に加工の手間を惜しみなく注ぎ込むというスタイルを極めた結果、出来上がったのが中華料理である。
 素材を吟味し、それぞれの素材の味、旬の味を、そのまま楽しむ為に、創意工夫と加工を行うのが、日本料理となる。
 フランス料理や中華料理の場合、素材に多少のばらつきがあっても、ソースや加工の段階で平均化できるので、大規模な会食にも適している。これに対し、日本料理は、素材ごとに最適な調理方法や調理手順が変わることすらありえるので、大規模な会食には適していない。
 日本料理は、素材の味を楽しむことが前提となるので、新鮮で旬の素材を確保できる場所でないと、成立しない。四季の変化が豊かで多様な植物や生物の生存に適した、日本列島のような場所でないと、材料の確保に対して手間とコストがかかりすぎてしまうのである。
 おなじ手間とコストをかけるのであれば、パーティ料理等に適用可能なフランス料理の方が、売り上げの期待値が大きくなる。この結果、高級料理店として、世界のどこの国にいっても通用可能なのは、フランス料理ということになる。
 しかし、船から飛行機へと旅行の道具が変わって大衆化し、観光客やビジネス客が日本で日本料理を食べ、その味に病みつきになって、母国に戻っても日本料理が食べたいと、禁断症状を起こすようになると、それを目当てにした、日本料理もどきを出す店が現れ始めた。
 日本は物価の高い国であり、さらに、日本料理は高い物であるという先入観もあることから、フランス料理並の高額請求が可能になるということで、中国系や南鮮系の移民が、東洋人は日本人に見えるという外見上の類似点を利用して、勝手に日本料理もどきを出すようになったのである。
 もちろん、彼等は日本料理を食べたことが無い。日本で修行したことも、当然無い。というか、日本でちゃんと修行したならば、日本料理が日本の風土や環境に深く依存した料理であることを理解する筈である。日本料理店を海外に出すには、食材のほとんどを日本から運び込まなければならず、そのコスト、さらに、仕入れの目利きを日本に置かなければならないというデメリットを考えれば、日本で営業している店の海外支店としてやる以外に、不可能である。
 そして、日本で営業してやっていける店が、物価が低く、生活水準の低い海外に、わざわざ支店を出すメリットは無いということも、理解する筈である。
 海外で営業している日本料理店の大部分は、日本料理を騙った中華料理店や朝鮮料理店なのである。まともな日本料理店があったとすれば、それは例外的な存在である。
 民族性や料理は、その国土の立地や環境の影響を、大きく受ける。フランス料理が大規模なパーティで多くの人をもてなす為に洗練されていったように、社会的要請も、重要な影響を与える。
 本物の日本料理が海外に出て行かないのは、日本人が海外に移民として出て行くことが少ないのと同じ理由である。そして、数少ない日本人の移民が現地の社会に溶け込み、移民街やghettoを形成しないのは、その国家の環境に適した暮らし方を、すばやく取り込む為である。つまり、日本料理をマスターした料理人が海外に出て行っても、決して、日本料理を作ろうとはしないであろう。その土地の素材や生活様式に適した料理を作ることになり、それは、きっと、その地域の人々が昔から食べ続けてきたソウルフードとなるのである。
 食材の運搬とその品質の確保が安価に可能になり、さらに、日本の経済水準が下がり、日本国内で働くよりも、海外で働いた方が豊かになれるという状況が発生しない限り、本物の日本料理の店が、世界中に広がるという可能性は無い。
 本物の日本料理を食べたければ、日本に旅行するしかないのである。


[2006.12.24]
 拉致問題を6者協議から外すべきという主張が出ているらしい。
 北鮮との交渉において重要なのは、北鮮側の当事者は金正日ただ一人であり、それ以外の者は、すべてメッセンジャーボーイでしかないということを認識することである。独裁国家との交渉においては、全ての案件が、たった一人の独裁者の所で決済されることから、独裁者と話し合わない限り、永久に解決しない。それどころか、問題を出さなかったことを理由に、優先度の低い問題をわざわざ取り上げる必要はないと拒絶されたり、その問題は解決済みであると主張されるだけである。
 安全保障上の問題となっている核問題を解決するテーブルに、全ての問題が乗っているのは、それらの全ての問題を、北鮮側が正当化する為に核開発を行っているという、因果関係の結果でしかない。北鮮は、"そのような言い掛かりでわが共和国の名誉を貶めるのであれば、わが共和国は断然たる行動を持って矜持を守らなければならない"と、核恫喝によって全ての行動を正当化して言い逃れる為に、核兵器を作っているのである。
 因果関係があるものを勝手に切り離すことは、問題を歪め、真の解決を遠ざけるだけである。
 問題を勝手に切り分け、個別の解決案をでっち上げて、仕事をしたふりをしたがる者は世に多いが、国内問題であれば、多少の失敗はそのような愚物を切り捨てる理由作りの為に許容できるが、他国が絡む問題では、許容できない。そのような間違いを犯してしまうと、修正する為には、最悪、国家間での権力の行使、すなわち、戦争によって条約や歴史を書き換えるという行為が必要になってしまうからである。
 可能性の芸術という言葉は、問題を解決した後に、後世の人が褒める時に使う言葉であって、当事者や同時代の者が吐くモノではない。そんなに芸術家になりたいならば、政治や外交や経済といったリアルの世界からは、足を洗った方が良い。

 12.22の日記を修正。すべての"ホワイトカラーエグゼプション"を、"ホワイトカラーエグゼンプション"へ。


[2006.12.23]
 6者協議終了。
 何の成果も無いばかりか、再開の日程すら決めずに終わった。休会と主張しているようだが、事実上の打ち切りである。
 北鮮側は6者協議に参加しても、得るものがないと判断したようである。
 未熟核爆発とは言え、一応核実験までやった以上、核保有国としての扱いを受けるのが当然と期待していたようであるが、拒絶されてしまった。核保有国になりさえすれば、すべての制裁が解除されて麻薬や偽札や武器の密売を再開でき、北鮮の住民に金王朝からの下賜品を配ることが出来るようになると考えていたのが、根こそぎ否定されたのである。
 会談で、北鮮側が、本物の核爆発を実現すべく、再度の核実験を行うと恫喝したというのも、充分にありえる話である。
 核実験をしないならばという条件で中国が食糧や燃料の援助を申し出たというトバシも流れてきていたが、北京オリンピックが脅迫のネタにされることに気が付いたのか、単なるトバシで終わったようである。
 となると、北鮮側としては、未熟核爆発で足りないならば本物の核爆発を実現するしかないという考え方に傾き、新年早々にも核実験という展開になる。再開の日程を決めなかったのは、核実験後に、6者協議の主催国である中国が頭を下げて懇願しにくると思っている為であろう。再開の日程を決めておけば、少なくともその日まで、関係国の動きを止めることが出来たのだが、それをしなかった以上、6者協議は破綻したと結論するべきなのである。
 6者協議による話し合いでの解決は、すでに不可能な状態になっており、6者協議は、その役割を終えている。せっかく準備した話し合いによる解決の機会をことごとく潰された中国は、面子を守る為にも、新年早々にも、北鮮に対する武力制裁決議案を上げるべきであろう。
 それにしても、日本の非常任理事の任期が今月一杯で終わり、賛成の一票を投じることが出来ないのが残念である。


[2006.12.22]
 ホワイトカラーエグゼンプション?
 事務職の人の労働時間規制を撤廃しようと言う話である。
 この事務職には、伝票の集計をするような末端事務員は含まれていない。対象になるのは、管理職や営業職、SE・プログラマーといった人々である。
 もともと、管理職や営業職、SE・プログラマーといった人々には、残業代が満額支払われていない。本来の雇用契約では、残業した分だけ残業代を支払わなければならないのであるが、残業時間に対する総量規制がかかっている為に、タイムカード等の数値を偽装し、規制時間内の残業代だけしか支払っていないのである。この為、社畜と呼ばれる環境が発生している。なぜなら、何百時間残業しても、企業側が支払う人件費は変わらないわけであり、効率化する必然性がない。従業員は、会社にとって必要な人間であることをアピールし、リストラリストに載らないようにするには、誰よりも長い時間会社にいて仕事をしている振りをし続け、上司や役員に媚びなければならないのである。
 この環境からリストラを行おうとすると、事業自体の切り売りという方向に向かわざるを得ない。残業時間に対する総量規制がある為に、リストラの効力が限定され、事業の効率化よりも、首切りの方へ向いてしまったのである。
 残業時間に対する総量規制の導入は、間違った方策だったのである。
 成果主義にするにしても、残業時間の総量規制がかかった状態で運用している為に、時間当たりの成果という尺度が有効にならない。それどころか、残業無しで成果を出す従業員が有利にならないように、残業せざるを得ないように、雑務を押し付けたり、報酬に比べて過大な責任を負わせて過重労働にさせることが正義となる。無能で厚顔無恥な者ほど暮らしやすくなるという、間違った環境を実現させてしまっているのである。これでは、会社の業績が上向くわけが無い。
 事業の効率化とは、従業員の効率化であり、その基準は、成果と実働時間によって評価されなければならない。この評価を、残業時間総量規制やホワイトカラーエグゼンプションは歪めてしまうのである。
 従業員が過労死したり心身症になったりして裁判沙汰になると、残業時間総量規制に適合させる為に、勤務時間票を日常的に捏造していることが公になり、遵法精神が口だけであることがバレてしまう。そこで、ホワイトカラーエグゼンプションによって遵法義務を消滅させ、過労死や心身症の発生に対して業務上の責任を回避しようという発想であろう。このような発想の企業は、早めに倒産させた方が良い。
 会社は株主のモノだが、事業は従業員のモノである。会社がなくなっても、事業は、それをやろうという意思と能力を持っている従業員と、それに資本を出す投資家が居れば、決してなくならない。資本家が居ないのに巨大な株式会社がごろごろと存在しているという国家社会主義的状況は、可能な限り早く、消滅させるべきである。巨大企業の地域分割は、一極集中を緩和し、国土の均衡の取れた発展の為の手段の一つである。分割を嫌がるならば、従業員の独立開業を促進するしかなくなる。


[2006.12.21]
 飲酒運転を取り巻く法制度の矛盾。
 飲酒運転厳罰化の結果、酒気帯び状態で事故を起こした場合よりも、轢き逃げして酒を抜いてから逮捕された方が、量刑が軽くなるという状況が発生した。飲酒運転の被害者の遺族が運動をした結果、飲酒運転厳罰化がなされたが、他の法制度との兼ね合いを考えなかった為に、かえって状況を悪化させてしまったわけである。
 で、今度は轢き逃げの量刑を増加するという話になっているらしい。
 これは、自動車による殺人を業務上過失致死という罪状に限定している為に起きている矛盾であり、立法よりもむしろ判例の方で対応すべき事案である。
 業務上過失致死は、業務を確実に遂行できる状況にありながら、過失によって致死事件を起こした場合に適用されるものである。飲酒して運転した場合には、業務を確実に遂行できる状況に無いことになる。つまり、飲酒や薬物や禁治産状態の者が自動車を運転して事故を起こした場合、業務上過失ではなく、殺人事件として立件するべきなのである。この場合、運転者の血中アルコール濃度は問題ではなくなる。運転前に飲酒をしていたという証拠が出れば、立件可能となる。轢き逃げしてアルコールが抜けた状態で逮捕されたとしても、運転前に酒場に居たという証拠があれば立件可能ということになるのである。コンビニに設置されている店内監視カメラを酒場に設置することをお願いすることで、証拠は揃えられるし、酒場内でのトラブルも減らせることになる。
 つまり、クソ寒い真冬の夜中に、大量の警官を投入して検問を張り、風船をふくらましてもらってアルコールを計測する等ということをやる必要は無くなる。
 自動販売機から購入した場合や、酒屋で買って車内に持ち込んで運転中に飲むという行為に対しては効果が無いが、そのような行為を行うのは、いわゆるプロドライバーと呼ばれるタクシー運転手やトラック運転手に限られる。そのような人々が、酒でも飲まなきゃやってられないという状況になるのは、劣悪な労働環境が原因である。集荷・到着時間を守れなかったり、一日の売り上げノルマを達成できないと、減給される上に、上司から嫌味を言われるという環境では、酒でも飲まなきゃ、ばかばかしくてやってられないとなる為である。
 これは、トラック・タクシー業界の閉鎖的な事業環境によって、従業員としてノルマに追われる暮らしをするしかなくなっている点に原因がある。運転代行業に二種免許必須とした為に、地方の農業従事者が、出稼ぎ先を期間工から都会のタクシー運転手に変えるようになり、ノルマを達成するのが厳しくなったことや、高速道路料金に別納割引制度があった頃は、従業員として運転することにメリットがあったが、別納割り引き組合が解散してETCに変わり、料金割り引きがなくなると、高速代の値上がり分を運賃値上げではなく、ドライバーの賃金を削る形で吸収することになって待遇が悪化していることが原因である。
 従業員であることに価値が無くなっているのに、事業環境が閉鎖的である為に個人開業が難しいこと、開業しても、競争が厳しいことや発注側が優位で価格を叩かれやすくなっている為に、労働環境が良くなる可能性が無いという点も、プロドライバーが酒でも飲まなきゃやってられないという心情に至る理由となっている。働き続けても借金は減らないし休みも取れないとなれば、いっそ死亡事故でも起こして刑務所に行き、離婚して自己破産して、人生をやり直そうという気になっても、おかしくない。
 高速で長距離を安定して走り続けられる安定性と信頼性を追求するのが技術の進歩なのに、90Km/h以上でないようにリミッターをつけるという改悪も行われた。
 安全を実現するのに、厳罰化や速度制限を課すのは、運転手を機械と同じと見なし、性能の悪い機械はハネるという考え方である。性能の悪い機械をハネたとしても、それで労働環境が良くなるわけではないので、安全性は変わらない。問題が解決しないからという理由で、さらに厳罰化して制限を厳しくするとなる。この方向に答えは無いのだが、一度間違った方向に進んでしまうと、然るべき立場の人が決断を下さないと、転進できないものである。


 これらの発言は、個人的な判断を並べているだけですので、深謀遠慮に基づく重大な意見であると解釈されると、とても困ります。
 もし、異論があるのであれば、あなたのwebで発表してください。mailされてもすぐに読めるとは限らないし、返事を書かない可能性の方が高いです。
 その日その時の判断ですから、あなたが反論を書く前に、ころっと転向しているかもしれません。
 この日記へのリンクや引用に、許諾を求める必要はありません。リンクや引用したから自分のサイトを見て欲しいという要求は、ブラクラやウィルスの散布手段として使われる場合があるので、基本的に見に行きません。サーチエンジンで検索してヒットしたり、信頼できるサイトからリンクが張られている場合にのみ、見に行きます。


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