| |
2)poor responderへの対応 |
|
| |
poor responderの定義は定まっていませんが、hMG/FSHによる卵巣刺激法をしても、おおむね卵胞径10mm以上の卵胞が3個以下しか出現しないものか、血中エストラジオール(E2)のピーク値が200pg/ml未満のものを大体の基準としています。対応として以下の方法をとっています。 |
|
| |
| @)hMG/FSH増量投与法 |
| A)hMG/FSHとGnRHaの併用(ultra short または short) |
| B)成長ホルモン(GH)の併用 |
| C)hMG律動的投与法 |
| X)自然排卵周期法 |
|
|
| |
3)多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)への対応 |
|
| |
通常量のhMG製剤を投与しても高率にOHSSの発生をみます。GnRHaの long protocol法を行い、内因性ゴナドトロピンの分泌を完全にブロックした後に pure FSH製剤(LHを殆ど含まない)を投与します。 |
|
| |
|
|
| |
◇A卵胞発育のモニタリング |
|
| |
卵胞成熟の指標としては、超音波断層法による卵胞径のニ方向測定の平均値と血中エストラジオール(E2)値を用います。 |
|
| |
| 主席卵胞径が17mm以上で14mm以上の卵胞が3〜4個以上 |
| E2値が14mm以上の卵胞1個に対して200pg/ml以上 |
| 子宮内膜の厚さは8mm以上が望ましい(薄ければ貼薬にて是正する) |
|
|
| |
卵胞成熟の時点でhCGを5000〜10000単位筋注し、その34〜36時間後に採卵します。 |
|
| |
|
|
| |
◇B採卵 |
|
| |
手術室にて静脈麻酔を用い、経腟超音波下にて、卵巣を穿刺し採卵を行います。入室から帰室まで30分程度です。 |
|
| |
【採卵の手順】 |
|
| |
| |
・入室 |
| |
・前投薬(麻酔の副作用を防ぐ) |
| |
・モニター(血圧心電計、血中酸素濃度計)の装着 |
| |
・点滴開始 |
| |
・麻酔開始 |
| |
・腟洗浄 |
| |
・内膜のチェック、腹腔内観察 |
| |
・採卵 |
| |
・腟内にガーゼの挿入、バルンカテーテル(尿の管)の挿入 |
| |
・帰室 |
| |
・6〜8時間安静の後、腟内ガーゼの抜去、経腟超音波にて腹腔内観察 |
| |
・帰宅 |
|
|
| |
|
|
| |
◇C精子調整 |
|
| |
アイソレート法、swim up法を用い、良好な運動精子のみを回収しています。生み分けも事情により行うこともあります。 |
|
| |
精子調整法(体外受精、顕微授精) |
|
| |
| @アイソレート液6mlを37℃に温める。 |
| A液化した精液をアイソレート液に重層 |
| B2000rpm、20分遠心 |
| C上清を吸引除去後、37℃に加温し平衡化させる。(10%
Serum Sobstiture Supplement + HTF Medium)2mlを加え、懸濁 |
| D2000rpm、5分遠心 |
| E上清を吸引除去後、37℃に加温し平衡化した(10%SSS + HTF Medium)を2ml加え、懸濁 |
| F2000rpm、5分遠心 |
| G上清を全量が約0.3mlになるまで吸引除去し懸濁 |
| H懸濁液をswim upする |
| I1時間後、swim upした精子を回収し使用する。 |
|
|
| |
|
|
| |
◇D体外受精 |
|
| |
採卵から胚移植までの培養スケジュール |
|
| |
| 採卵 |
卵子の成熟度による分類 |
|
| |
卵子を培養液にて洗浄後3〜4個づつ培養液にて培養 |
| |
培養環境 ; 温度37℃ 湿度100% 気相(5%CO2、5%O2、90%N2) 光暴露制限培養液 Irvine社 HTFmedium |
| 4〜6h |
精子懸濁液を加え受精させる(媒精) |
| |
精子は卵子1個あたり10万匹の運動精子としています |
| 24h |
受精の確認 |
| |
正常受精卵を別培養液へ移します |
| |
培養環境 ; 温度37℃ 湿度100% 気相(5%CO2、5%O2、90%N2) 培養液 Irvine社HTFmedium |
| 48h |
受精卵分割状態の観察を行っています |
| |
受精卵のクオリティの判定(Veeckの5段階を採用) |
| |
 |
| Grade1 |
Grade2 |
Grade3 |
Grade4 |
Grade5 |
|
| |
卵割球の状態がより均等でフラグメンデーションのより少ないものが、形態良好胚で高妊娠率が期待されます |
| 48〜72h |
胚移植 |
|
|
| |
|
|
| |
◇E胚移植 |
|
| |
胚移植は採卵48〜72時間後に行っています。(胚盤胞移植については別記) |
|
| |
移植数は3個以内としています。移植後は6時間安静臥床していただきます。細いチューブに胚を吸入し、移植しますので痛みはほとんどありません。 |
|
| |
| a・経頸管的子宮内移植法 |
| b・経腟的子宮内移植法 |
| 頸管の変形などによりa法が困難である場合、静脈麻酔下で行います。 |
|
|
| |
|
|
| |
◇F黄体機能賦活補充 |
|
| |
| 1)hCG(モチダhCG1500単位)を胚移植後、1日目、3日目に注射します。 |
| 2)黄体ホルモン腟錠(プロゲ座薬50mg)を胚移植翌日より採卵14日目まで1日2回投与しています。 |
| 3)妊娠成功時には、妊娠8週目まで黄体ホルモン(プロゲホルモン25mg)を1日2回注射しています。 |
|
|
| |
|
|
| |
◇G不成功例の検討および解決法 |
|
| |
| 1)受精不成功例 → 顕微授精(別記) |
| |
男性側、卵子側、各々の因子に異常がないにも関らず、受精しないことがあります。次回よりは顕微授精の対象となります。 |
| 2)着床不成功例 → 子宮因子に対する手術療法、薬物療法、胚盤胞移植(別記)、出生前診断・アシステッドハッチング(別記) |
| |
胚自体に発生できない遺伝子的な異常がある場合には、出生前診断が必要となります。子宮粘膜下筋腫や子宮腺筋症、子宮奇形などが原因となりうる場合には、外科的内科的治療を先に行います。それらの因子もなく良好胚は得られても、何故か妊娠しないというような例には、アシステッドハッチングや胚盤胞移植を行っています。 |
| 3)内膜不全による不成功例 → ダナゾール(接着因子)の投与。エストラジオール貼薬により内膜の改善をはかる。 |
| |
胚の着床はまず内膜上皮に接着することが重要ですが、この時接着因子のひとつであるインテグリンの発生が必要であるといわれています。この発現のない症例にはダナゾール(ボンゾール)を投与し、インテグリンの発現をはかっています。また採卵直前の子宮内膜が8mm以下である場合には、エストラジオール貼薬(エストラダームM)を使用しています。 |
| 4)卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の発生 → hCGを投与せず採卵をキャンセルするか、または採卵後胚移植をキャンセル(胚を凍結保存) |
| |
25個以上の卵胞を認めたり、血中エストラジオール値が3000pg/ml以上の場合にはOHSSのおそれがあるのでhCGは投与せず、採卵を中止することがあります。採卵を行っても、妊娠することによる症状の増悪を避けるため、胚移植は行わず凍結保存し、別の周期に胚移植しています。 |
| 今後は coasting法も予定 (E2の低下を待つ) |
|
|
| |
|
|