腎臓病と腎不全

じんぞうびょうとじんふぜん

Kidney Disease And Kidney Failure

 

腎臓は、血液から老廃物を濾過する重要な機能をもっている。老廃物が蓄積すると、私たちの身体にとって有毒になる。血液は腎臓(糸球体)を通し濾過され、老廃物(血液尿素窒素とクレアチニン)が濾過され、尿中に排出される。腎不全は、腎臓が老廃物を濾過したり、尿を排出したり、電解質を貯留保存したりする能力を失った状態をさす。

腎臓病は、直接あるいは間接的に、あるいは慢性疾患(例、糖尿病)の二次的影響のために生じる多数の腎臓疾患を表すのに使用される一般的な用語である。

ある種の慢性疾患(すなわち、糖尿病や高血圧症)は、長年の間に腎臓を障害する。突然の脱水症、感染、薬剤の副作用、毒物の摂取は、腎機能の急速な低下を引き起こすことがある。腎臓血流に突然、害を及ぼす過程はすべて、腎不全の原因となり得る。腎機能の突然の低下は、急性腎不全として知られている。

       腎臓            腎臓(断面図)

      

A:腎臓 B:腎盂 C:静脈 D:動脈 E:尿管      A:動脈 B:腎杯 C:尿管 D:腎実質

 

*腎不全の原因*

1. 腎臓感染

2. 腎結石

3. 重度の脱水症

4. 薬物の毒性(アスピリン、リチウム)

5. 腎臓癌

6. 敗血症(血液で媒介された感染)と毒素性ショック症候群(トキシック・ショック症候群)

7. 慢性糖尿病(慢性腎不全の第一原因)

8. 慢性高血圧症

9. 慢性の薬物乱用(ヘロイン)

10. 遺伝性腎臓病

11. 全身性エリテマトーデス

12. レンサ球菌感染後腎炎

13. 多発性嚢胞腎疾患

14. 強皮症(皮膚硬化症)

15. 悪性高血圧症

16. ショック

17. 熱傷

18. 急性尿細管壊死

19. 横紋筋融解

20. 閉塞性尿路疾患(例、腎結石、狭窄症、腫瘍、前立腺肥大)

21. 急性糸球体腎炎

22. 特発性血小板減少性紫斑病

23. 輸血反応

24. 産後の腎不全

25. 間質性腎炎

ヒトの腎機能には予備能が備わっている。全腎機能の約90%を失うまで、腎不全の症状は出現しない!

腎不全の症状

     尿量の減少

     倦怠感やエネルギーの喪失*皮膚の乾燥と痒み

     独特の(尿のような)口臭

     体重減少(筋肉および脂肪)

     貧血による顔色の悪さ(赤血球数現症)

     息切れ、特に労作時や仰臥位での息切れ

     全身腫張(浮腫)、特に下肢で憎悪する。

     錯乱状態、無気力、痴呆、せんもう、後期における昏睡

     震顫、痙攣、嘔吐

     手足の知覚異常

     食欲不振

直ちに是正できるすべての問題の(すなわち、尿路閉塞、脱水症、ショック、重大な感染)を鑑別するための、詳細な既住歴の聴取や理学的検査のより腎機能評価を行う。典型的な検査には、尿検査とクレアチニン・クリアランスのための24時間の採尿がある。これらの検査により、残っている腎機能の程度についての概要を医師は知ることができる。腎機能検査、電解質、血球算定のための血液検査が実施される。動脈血ガス検査は、代謝性アシドーシスを見つけるためにしばしば必要である。腎不全の見られる患者は、通常、重度の貧血を呈する。また、腹部の超音波やCTスキャン、MRIも指示されるかもしれない。診断ができない腎機能の低下は、確定診断を下すために、最終的に腎生検(組織サンプル)を必要とすることもある。

治療方針は、腎不全の原因に基づく。慢性腎不全患者は、特別な腎臓治療食(低蛋白質)が必要である。利尿薬が、尿産生を促進するために使用されうる。水分管理は、患者が産生する尿の量に基づき行われる。感染症が原因となっている症例(例、敗血症、腎盂腎炎)の場合、抗生物質が示唆される。

糖尿病、慢性高血圧症、自己免疫疾患患者の一部は、生命の維持のために、最終的に腎臓透析(腎臓透析機)に依存するようになることもある。

腎臓病や腎不全を呈するすべての患者は、腎臓治療食の摂取を遵守し、蛋白質と塩(ナトリウム)の全摂取量を制限しなければならない。潜在的な副作用として腎臓毒性を持つ薬物の回避は、重要である。

基礎疾患の積極的な治療は、しばしば腎機能の完全なあるいは一部の回復をもたらす。腎不全の合併症には、消化管出血、高血圧症、心疾患がある。腎臓病と腎不全の治療の専門家は、泌尿器科専門医である。

 

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