ハルコスの読書ノート |
| 相原茂 『雨がホワホワ―中国語のある風景』 現代書館 4-7684-6812-8 |
中国語で「我朋友」というと「私の恋人」だが、「我的朋友」と「的」を挟み込むと「私の友達」になるそうだ。(pp.40-42) iconity(図像性)の好例といえないだろうか。 アラビア語(エジプト方言)について類似の現象の分析を行なったことがある(言語学会で口頭発表しただけで、まだ活字にしていない)。 |
| ウーリー・オルレブ(著) 母袋夏生(訳) 『走れ、走って逃げろ』 岩波書店 4-0011-5571-0 |
ユダヤ人迫害の物語だが、舞台が収容所や隠れ家などではなく、ポーランドの広い森や農村で、過酷な物語なのに、明るさや伸びやかささえ感じられる。とにかく主人公の男の子がめげずに元気なので、読んでいて暗い気持ちにならない。 専門、専攻、関係なく、ぜひぜひ、みんなに読んで欲しい本! (原書はヘブライ語) |
| 本村洋、本村弥生 『天国からのラブレター』 新潮社 4-1043-6501-7 |
著者がこの本のことを「若くて仲の良い恋人同士あるいは夫婦間に交わされた他愛のないラブレターの類に過ぎないかもしれません」と言っているが「かもしれません」じゃなくて、ほんとにただのラブラブレターである。「必ず、Hしてね」「Hできるね、嬉しい???」なんて、ちょっとちょっと、こんなの活字にして大丈夫…?(-_-; 直後に二人に襲いかかる永遠の別れという過酷な運命を、これっぽっちも予感させない幸せなラブレターの束。これだけ強烈に本 村氏を愛し続けた弥 生さんが、もうこの世にいないなんて信じられない。 |
| 正高信男 『ケータイを持ったサル ―「人間らしさ」の崩壊』 中央公論新社 4-1210-1712-9 |
引用していただきましたが、誤解があります。 p.91「モロッコの口語とエジプトの口語となると、ほとんど互いに意思疎通ができないぐらい異なる」 →私が書いたのは、外国人学習者がモロッコ方言とエジプト方言を勉強するときには、別の言語だと覚悟した方が良いくらい違う、ということ。特にエジプト方言は、TVドラマや映画などでアラブ世界に広まっているので、大抵のアラブ人はエジプト方言を理解できます。 |
| 弓狩匡純 『国のうた』 文芸春秋社 4-16-365990-0 |
世界80ヶ国について、国歌の和訳、その国の簡単なデータ、国歌の歌詞の原文、国歌に関連するちょっとしたエピソード、この4つが、一国につき見開き1頁に掲載されています。 ときどき、アラビア語の原詞が、ファックスそのままコピーのような粗い画像だったり、中には、英語からの重訳で、和訳が原文とずれたままになっているものもあって、ちょっと残念ですが、アラブ以外でも「君が代は2番まであった!?」など、楽しい話題が満載です。 |